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100 FONTS PROJECT
100 FONTS / 100,000 KANJI
100書体、10万の漢字。
100の手書き書体をつくる。
一つの書体につき、約1000字の漢字。
さらに、ひらがな・カタカナ・アルファベット・数字・記号。
鳥の羽、竹、松葉、毛糸、植物、そして既製の筆やデジタルツール。
異なる道具や素材を、同じ文字体系に通していきます。
100書体をつくった先で、手書き文字はどう見えるのか。
それを見てみたいと思っています。
10 / 100 IN PROGRESS

WHY 100?
なぜ、100書体なのか。
私は以前から、大量につくることで、それまで見えていなかったものが現れることに興味を持ってきました。
一文字を何度も書く。
文字を空間いっぱいに集積する。
100本の鳥の羽から筆をつくる。
そして今度は、書体そのものを大量につくります。
一つなら「一つの書体」です。
けれど、10、50、100と並んだとき、その個性はどう見えるのでしょう。
100という数に、あらかじめ答えがあるわけではありません。
そのくらいまで行かなければ見えない景色を、自分の目で確かめたいと思っています。
WHY 1,000 KANJI?
なぜ、漢字1000字なのか。
一文字だけなら、その素材に向いた文字を選べます。
1000字では、そうはいきません。
直線、曲線、点、払い。
画数の少ない文字、多い文字。
さらに漢字とは別に、ひらがな・カタカナ・アルファベット・数字・記号 も制作します。
素材に文字を合わせるのではなく、異なる素材や道具を、同じ文字体系に通す。
私にとって漢字1000字は、単なる文字数ではなく、一つの素材や道具を文字体系へ展開するための条件です。
TOOLS & MATERIALS
道具から、文字をつくる。
文字を書くための道具は、筆だけではありません。
鳥の羽、植物、毛糸、使い古した筆。
思い入れのあるさまざまな素材を道具に変え、文字を書きます。
素材が変われば、線が変わる。
線が変われば、同じ文字もまったく違う姿になる。
素材を文字体系に通したとき、何が残り、何が変わるのか。
100 FONTS PROJECTでは、100の書体をつくりながら、その先に現れるものを探ります。

同じ文字を書いても、道具が変われば線は変わります。 硬さ、柔らかさ、割れ、かすれ、抵抗、偶然。 その違いを整えすぎず、それでも「読める文字」として成立するところを探しています。
FROM PAST TO NOW
文字を大量につくること。
《crowd series 2005》では、大量の文字を「群れ」として扱いました。

《Crowd》

《After the Crowd》

《,and crowd lost.》
《crowded series 2006》では、文字を重ね、透過させ、見えなくし、線や輪郭、光と影へ展開しました。

《Crowded 1/3》

《Crowded 1/3 high》

《Crowded 2/3》

《Crowded 3/3》
《TORIFUDE series 2011-2022》「鳥筆」では、自分で鳥の羽から筆をつくり、100本の異なる鳥筆による作品を制作しました。

《Original feather brushes100》

《TORIFUDE 100》2011
これまで私は、自分と書との関わりや、書に何ができるのか、その時々に興味を持ったことを手がかりに作品をつくってきました。
《crowd》《crowded》《outline》、そして鳥筆も、それぞれの時期に生まれ、私の中では一度完結したシリーズです。
その後、長い時間を経てフォント制作を始めました。
一書体につき1000字の漢字を書く。
道具を変える。素材を変える。
そして、それを100書体まで繰り返す。
制作を進めるうちに、かつて別々の作品の中にあった文字、量、道具、素材、反復が、今の制作の中にも現れていることに気づきました。
その時々の興味を追ってつくってきたものが、長い時間を経て、思いがけず今の制作と重なり始めています。
JOURNEY OF LETTERS
二度目の世界一周。今度は、文字の旅へ。
1st Journey — Calligraphy— 2012
世界各地で、書のパフォーマンス、ワークショップ、展覧会を行いました。

2nd Journey — Letters / Tools / Materials — 2026
Thailand → Türkiye → Egypt → Greece → UK → Peru → Mexico
今回は、文字、筆記具、素材、そして文字文化を訪ねます。
そこで得た素材や発見は、帰国後の新しい書体へつながっていきます。

世界を旅しているというと、旅好きで行動的な人間に思われるかもしれません。
でも実際は、かなりの出不精。そして書家なのに、筆不精です。
それでも、見たいものができると出かけてしまう。書きたいテーマが見つかると、寝食忘れて書き続ける。
筆不精で出不精の書家、2度目の世界一周。今度は、文字の旅をします。
FONT RELEASES
見る文字から、使われる文字へ。
制作した文字は、展示するだけではなく、実際に使えるフォントとして展開します。
私の手を離れた文字が、誰かの文章やデザインになり、知らない場所で使われていく。
それも、このプロジェクトで見てみたいことの一つです。
001 Jungle Cock — Released
(完成した書体から順次リリース予定。)
001 ジャングルコック書体サンプル
独自の書風をデジタル化した書体コレクション。デザインや出版、映像制作など、幅広い領域で活用できる筆文字フォントです。

A collection of fonts digitized from an original calligraphic style. Versatile Japanese calligraphy fonts for use in design, publishing, video production, and more.

Adobe-Fonts
AB-ジャングルコック-01
→フォントはこちらから入手できます。
WHAT WILL 100 FONTS LOOK LIKE?
100書体の先に、何が見えるのか。
一つひとつの違いが、より鮮明になるのか。
100書体まで増えれば個性が薄れ、「手書き文字」という大きな群れに見えてくるのか。
素材の違いが残るのか。
文字の構造の方が強く残るのか。
あるいは、今は想像していないものが見えてくるのか。
まだ分かりません。
100と決めたからには、100までつくる。
その先に何が見えるかは、まだ決めない。
大量につくった先でしか見えない文字の世界を、見てみたい。
