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インスタレーション作品

文字が空間を描く。

空間に置かれた文字は、意味を超えて風景になる。書は、読むものから、感じるものへ。

インスタレーション作品は、空間全体を支持体とし、書の線を解き放つ実験的なシリーズである。透過する布や光を用いて、文字の可視と不可視、存在と不在の関係を探求しながら、新たな表現の可能性を切り拓いてきた。代表作《Crowded 1/3》をはじめとする作品群は、その後のシリーズ展開や国際的な発表へとつながり、書と空間の関係を大きく拡張させた。

crowded1/3

インスタレーション作品代表作

シリーズの理念を最も端的に体現し、後の派生構成や国際展開の基盤となった作品。

《Crowded1/3》

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空間と文字が交差する。

《Crowded 1/3》は、インスタレーション作品を象徴する代表作である。薄いシルクオーガンジーに文字を書き込み、透過する布を通して可視と不可視の関係を探求し、書の線を空間に解き放つ新たな表現を切り拓いた。

outline

《Outline》

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空間を埋め尽くす文字。

《Outline》は、京都市美術館の一室全体を文字で覆い尽くした大規模なインスタレーション作品である。意味を排した独自の言語列を用い、空間を文字の海へと変容させた代表作。

crowd

オリジナルシリーズ 

《Crowd シリーズ》

本シリーズは、2005年に京都で発表された三部作から成る初期の代表作である。

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まなざしは収束し、存在はただここのみ。

群れ(Crowd)をテーマに、最初は空間全体を文字で覆い尽くし、続いてそれを解体して無数の小作品へと再構成、最後には作家自身の身体スケールに合わせた立方体を内外から文字で覆い尽くした。
全体と個、個と私という視点の流れを通じて、存在と関係性を問い直す出発点となった。

crowded

《Crowdedシリーズ》

本シリーズは、2006年に発表された四部作であり、初期の探究が連作として広がりを見せた重要なプロジェクトである。

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可視と不可視のあいだに見えるもの。

透過布や同色の文字、光と影の操作を通して、存在と不在、可視と不可視の境界を問い直した。代表作《Crowded 1/3》を起点に、派生作《Crowded 1/3 high》、そして《Crowded 2/3》《Crowded 3/3》へと展開し、書の線を空間に解き放つ試みが大きく展開された。

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